【体験記】レオス主催 夏休みワークショップ:親子で学ぶ投資家体験と東京二人旅の理由
30年間のデフレ時代から脱却し、インフレ時代に突入を実感させる2023年、2024年。政府は、国民の資産所得倍増計画を打ち出し、神制度と話題の新NISA(少額投資非課税制度)が開始されました。
まさに、ゲームチェンジとも言うべき状況で私たち大人は今後どのように生きていけば良いのでしょうか。さらには未来ある子供たちは尚更どのように生きていけば良いのでしょうか。
2022年4月からの学習指導要領改訂により、学校での金融教育が義務化されました。
小学校、中学校での家庭科の授業で、先生から教わるそうですが、私は正直それだけでは、この時代の転換点に置かれている状況を乗り切ることはできないと考えています。
やはり、家庭での実践を通した金融教育、労働や活動から得られる経験や失敗を通して自ら考え行動できる力を身に着けることが非常に重要ととらえております。
私は40代2児のパパとして子育て真っ最中のため子供たちの金融教育には非常に興味を持って取り組んできました。
なぜなら私自身お金について学んでこなかった経験から様々な失敗を経て危機感を持つようになり、考え方が変わってきたので、その経験も子供たちと共有することで子供たちにより良い人生を歩んでもらいたいと思ったからです。
今回ご紹介する記事は、私が投資しているレオス・キャピタルワークスという資産運用会社が主催の夏休みワークショップ 投資家を体験してみよう!(イベント)に息子を参加させてみた体験談となります。
子どもの金融教育をどうすればいいか悩んでいるあなたにもきっと多くの気づきがあるはずですので、ぜひ最後まで読んでみてください。
この記事でわかること
- 子供の投資家体験ワークショップの内容
- 我が家の子供の金融教育一部紹介
- 子供に投資(金融教育)の本質を教えることができる
夏休みワークショップ 投資家を体験してみよう!の概要
今回のワークショップは、定員は親子30組60名様で応募者の中から抽選で選ばれた方が参加できる形式でした。
開催場所は、東京のレオス・キャピタルワークス本社内のレオスパークにて開催されました。
我が家は地方の田舎住まいなので東京に行くだけでも一苦労。より良い環境に住むことも重要な視点ですね。
参加費用は無料で、だれでも応募はできます。
以下のリンクには、レオスが毎月開催しているイベントやセミナーのスケジュールになります。リアル、オンライン、出張など多様なイベントが開催されていますので気になるイベントはぜひチェックしてみてください。
ワークショップ開催の趣旨
ひふみラボnoteにて投資家体験ワークショップ開催の趣旨を以下のように説明が記されていました。
「投資家の企業調査」と聞くと、たくさんの数字や報告書をチェックしたり、毎日の経済ニュースに目を光らせる、ちょっと難しそうなお仕事だと感じるかもしれません。
しかし実は、投資家は私たちが日常的に目にするモノから投資のヒントを得ています。世の中の変化を常に観察し、企業を調査・分析して、お金を投資するのがプロの投資家のお仕事です。
そんな投資家の仕事を体験することで、世の中のお金の流れや社会の仕組みを知り、投資するうえで大切な考え方を身に着けてもらいたい
恐らく、学校で習う金融教育は、投資信託や株式などの運用商品を長期で保有していればお金が増えます見たいな話しになり、最終的に行き着く先は働かないでお金に稼いでもらいたいという考えになり早くお金持ちになりたくて投機的な勝った負けたのゼロサムゲームに陥ってしまう可能性もあります。
しかし、誰かの労働が無ければそこにお金は生まれません。また投資家も企業調査というしっかりとした労働を行っており、お金の流れを知ることで社会には様々な働き方や考え方やお金の仕組みがあることを学ぶことで、自ら考え行動できる子供たちにしたいのではないでしょうか。
投資家ワークショップの内容
ワークショップの内容はレオススタッフによる投資家についての説明と、子供たちによるワーク体験の2部構成となっていました。
レオス・キャピタルワークスってどんな会社?
はじめに、YouTubeお金のまなびば!のMCとしてよく出演している赤池さんがオープニングのあいさつで、ワークショップの概要について説明、YouTubeの動画どおりとても明るく聞き取りやすいMCでした。
投資家という仕事について知っている人!って子供たちに質問したら結構手が上がっていてビックリしました。
次に、今回主催の運用会社レオス・キャピタルワークスについての説明です。会社名が長いので、子供たちにには「ひふみ」を覚えていってくださいと言っていました。
「ひふみ」覚えたよ。うちではパパがお金名人の会社って言ってるよ。
赤池さんは、「ひふみの人たちは何をしているかというと、日本や世界にたくさんある企業の中から頑張っている会社や人を探して応援をする仕事をしています。ただ頑張れ!と言うのではなく、お金を渡して応援しています。」と、説明してくれました。
私たちは、これから成長し、みんなを豊かにする会社に、みんなからお金を預かって株式を通じて投資することを目指しています。
では、どれくらいの金額を皆さんから預かっているでしょうか?
赤池さんからの質問に対し、子供たちは思い思いの数字を言いますが、ある子が、
30兆円!
超えられてしまうと回答し辛いのですが、1兆円です。このお金で会社が何か新しいものを作って社会に受け入れられると株価が上がって投資家の利益が出ます。でも、どこに投資しても良いわけではなく戦争、環境被害、人権、良くないことをして儲けている会社ではなく、できるだけ社会をよくしようと思っている会社に投資しています。
成長する企業調査ってどんなことをするの?
では、今後成長し、世の中を良くする製品やサービスをみんなに提供できる企業をどのように見分けるのでしょうか。
詳しい内容は、レオススタッフの仲岡さんが説明してくれました。
- ホームページからわかることはたくさんある。
- 企業の名前にも意味がある。
ホームページから、モノや情報を綺麗に見やすく整っているか、どんな様子でどんな人が働いているのかなぁなどを見ます。
レオス・キャピタルワークスという社名にも由来があります。
レオスは、古代ギリシャ語で「流れ」を意味する言葉「Rheos」に由来しています。日本にある人財や資本、知恵、技術などの資産「キャピタル」の「流れ」をつくる工房「ワークス」でありたいという想いが込められています。
コンビニのグミから学ぶ投資家ワークショップ
今回のワークショップは、コンビニにあるグミの陳列棚から投資家目線でいろいろと考えてみようという内容でした。
レオススタッフの方がコンビニを視察してグミの陳列棚を再現してくれ、そこから子供たちがいいろいろと観察し、グループワークで他の子どもたちの気づきを共有し発表するといった形式でした。
私の息子は、グミをあまり食べないため、レオススタッフの質問に対しても反応が薄く、困らせてしまったかもしれませんが、ワークにはしっかりと取り組んでくれました。
子どもたちの反応や気づきがすでに投資家目線
レオスのワークショップに応募するご家庭は、すでに投資をやっていて、子供たちにも伝えているご家庭が多いのか、投資家について知っている人は挙手してください!
と、いうレオススタッフの質問に対して20名中15名くらい挙手していました。
そんな子供たちなので、いろいろなところに気づいて発言したり発表していました。
一部、私がすごいなと思った子供たちの発言内容をご紹介します。
企業名の由来について説明していた時の状況です。
スポーツ用品世界最大級の企業であるNIKE(ナイキ)の企業名には、ギリシャ神話に登場する勝利の女神「ニーケー(Nike)」に由来しています。
そういえば、最近株暴落していたよね!
大人でも知らない情報をさらっと言うあたり、常に株について勉強していて銘柄チェックもしているお子様なのでしょう。末恐ろしい…。
次は、グミの陳列棚を観察して気づいたことを発表するパートの際、
商品購入金額の一部を寄付しますって書いてあるグミがあったけど、今の会社はSDGsを考えないといけないから。
今は小学生や中学生でSDGs(Sustainable Development Goals)をしっかり勉強しているのですね。
日本の将来を背負うであろう投資家のたまごたちは、思い思いの感性で成長しています。
息子との東京2人旅ワークショップ体験参加を計画した理由
今回の旅の目的は大きく2つありました。
1つは、息子の成長のきっかけを作ること。もう1つは、息子との思い出を作ることです。
現代では、私たち親世代とは異なり、地域やコミュニティとのつながりが薄れています。今では、積極的に参加しないと、誰も誘ってはくれないのが現実です。
ワークショップは東京で開催され、私たちが住む地方から東京に行くには時間もお金もかかります。そんな中で今回、この機会を選んだ理由は一言で言えば、「今しかない」と思ったからです。息子と一緒に参加できるのは、この夏休みを逃したら難しいと感じました。
実は、息子は4年生のころにいじめが原因で学校に行けなくなり、その後もほとんど通えない状況が続いていました。
5年、6年生になっても月に数回しか学校には行けてなく、ただ家でゲームやテレビを見てだらだらと過ごしている状況でした。
私たち親としても何か社会とのつながりを持てるようなきっかけづくりとして、大好きな料理の地域の料理教室に通わせたり、私と一緒にスポーツやキャンプを通じて社会とのかかわりを持てるように寄り添ってきました。
実は去年、北海道大樹町でひふみのセミナーが開催されるイベントがあり、息子に、ロケットを見がてら二人旅しようよと誘いました。
しかし、息子は絶賛不登校、メディア依存中で拒否。
当時を振り返り息子は、「あの時行っていれば良かった」と、言っていました。
そんな息子が徐々に心と体が前向きになってきて生活リズムが整いつつあり「今年の夏休みこそ何かに挑戦してみよう」と前向きになってくれたのです。
そして今年、息子が小学校最後の夏休みを迎え、ある今が親子旅行のチャンスだと思い応募しました。
それが、このワークショップへの参加を決断した大きな理由でした。幸運にも、応募当選することができ、息子と一緒に新幹線のチケットや宿泊施設を手配し、旅行の計画も一緒に立てました。これもまた、息子にとってのお金の勉強の一環です。
もし、抽選に当たらなかったら二人でキャンプに行こう!そう息子と約束していました。
たので急いで新幹線のチケットを取りました。(宿泊施設は事前に予約済み)チケット購入から、ホテル選び、行きたいところのピックアップ、この旅行にかかる費用はすべて息子と一緒に確認しながらやりました。
これもお金の勉強です。
楽しい投資家体験ワークショップ終了後、二人で鳥貴族に行き、投資家気取りでチェックながら飲み会を開催。
翌日はハリーポッタースタジアム見学に行き、大好きなハリーポッターのグッズに興奮し今まで貯めていたお小遣いすべてを使い切り、「杖」と「マント」と「スエット」を購入しました。(正確には貯金では全然足りなかったので私が半分出しています。)
将来のお小遣い分も投資したい!
ここでは、お金を自分が価値ある物だと思ったところに「使う」という体験ができたことは息子のお金を使う力をつける最高の場でした。
それにしてもハリーポッターのグッズは高額!
正直なところ、このような体験を息子にさせたからと言って、息子の将来がどうなるかなんて誰にもわかりませんし、親の自己満足かもしれませんが、少なくとも父と息子の中に思い出としては残るのではないでしょうか。
世の中の企業は、困っている人や不便だと思っていることを解決することで対価を得ています。その想いや行動が強ければ強いほどその企業には良い人材もお金も集まっていきます。
以下の動画内で、金融業界を渡り歩いて来たニューレディー肉乃小路ニクヨさんが、「自分株式会社」という言葉を使っています。
【ニクヨとお金女子会 #1】推し活にお金を使って貯金ができません!
この言葉、私の中で非常にしっくり来たのですよね。
株式を通じて投資をし、投資家となる前に、まずは自分が人生の経営者として自覚することがとても重要だと私も同意です。
私は個人事業主でもなければ法人運営しているわけでもない、ただのサラリーマンです。
そんな一般人の父でもいろいろと行動していることを息子に包み隠さずに見せることで、自分の人生をたくさんの経験や出会いの中からデザインしていってほしいと思っています。
夏休みが終わり、不登校気味だった息子は今のところ学校へ行けるようになりました。東京で普段出会うことのない子供たちの感性やレオススタッフの働きに振れ、学校のことは取るに足らない出来事と思えて来たそうです。まだまだどうなるかわかりませんが今後も見守っていきます。
子どもの金融教育におススメの書籍と動画紹介
最後に、本ワークショップの主催者であるレオス・キャピタルワークスが立ち上げたひふみ金融経済教育ラボが書いた書籍の紹介と、筆者が子供の金融教育におススメと思う書籍を紹介します。
【書籍】投資家と考える10歳からのお金の話
おススメできる点は以下の4点です。
- ショート漫画で学ぶお金の使い道
- お金のプロが説明するお金の歴史と経済
- 子どもに夢を与えるポジティブな金融教育
- お金の使い道は無限大!
下記レビュー記事で詳しく解説しています。是非手に取って一読し、お子様にも渡してみて下さい。
【書籍】きみのお金は誰のため
衝撃のラストまで最後の最後まで目が離せない、小説仕立ての「お金」と「経済」を学べる珠玉の小説です。
しっかりと物語になっていて読みやすくてあっという間に読めたよ!内容もとても面白くておススメです。
【書籍】14歳の自分に伝えたい「お金の話」
投資信託「ひふみ」シリーズを運用しているファンドマネージャーの藤野さんが14歳の自分(子供たちに向けた)子供たちに「お金」とは何か「投資」とは何かこれからの未来どのような人生を歩むと幸せになることができるかの生きるヒントが手に入ります。
他にもおススメしたい本がたくさんありますが今回は上記三冊を紹介させていただきました。
【動画】投資家が子どもたちと考えてみた!
前項目で紹介した、『14歳の自分に伝えたい「お金の話」』執筆時に知り合った子供たちとの対談形式の動画です。
ちょっとスーパー小中学生という感じも否めませんが大人も勉強になりますし、子供たちの率直な意見を聞くことができる貴重な動画です。
【動画】マネリテ学園【親子で聞きたいお金の話】~アニメーション~
税理士の大河内薫さんこと、カオルちゃんが、アニメーションで登場し、お金のこと、社会のことを分かりやすく短編で解説してくれる動画です。
我が家は毎月一本、家族会議の時にこの動画を子供たちに見せていました。
まとめ:子どもの金融教育のヒントがたくさん詰まったワークショップでした
いちばん大切なこととして最後に伝えたのは「自分が好きな企業を応援すること」
今回のイベントMCを務めてくれた仲岡さんが、ひふみラボで以下のように語っていました。
仲岡:高校などで株の話をすると、「働かなくても株で生計を立てていこう」といった、FIREみたいな選択肢として投資のイメージを持っている生徒さんもいます。ですが、私たちが伝えたいのは、そういうことではないんです。
FIRE(ファイア)とは、英語の「Financial Independence, Retire Early」の略で、「経済的自立」と「早期リタイア」を意味する言葉です。
恥ずかしながら、私が投資やブログを始めたきっかけも将来を不安に思い、毎日つらい仕事から抜け出してFIREしたい!という独りよがりな動機で始めました。
FIREという経済的自立は素晴らしいことです、しかしその前にお客様や社会から感謝されその対価をもらうことで社会や経済は成り立っているということをコンビニの「グミ」の陳列棚から子供たちは少しでも感じ取れたのではないでしょうか。
子どもの金融教育は、学校で教わることだけではありません。
「お金への知識が乏しく、子どもに教えられることがない」「子どもたちが生きる時代に、自分の知識が役に立つのか自信がない」と思っていませんか?
そんなことは決してありません。親が子供と一緒に学ぶも良し。日々の生活で教えるも良し。一緒にお金の本を読んでみたり、今回みたいな外部機関の金融教育やワークショップに参加させたりと様々あります。
子供たちの自由な発想を大人はサポートするしかないのです。きっとあなたが行動することであなたのお子様にもぴったりな金融教育が見つかるはずですので探してみてください。
このブログが少しでもあなたの行動のお役に立てるとうれしいです。
投資家体験ワークショップは、好評につき次回は福岡で開催されるそうです。
抽選申し込み期限は2024年09月19日(木) 23:55まで。
九州地方にお住まいで、子供の金融教育に興味があるパパママは是非、お子様を参加させてみてはいかがでしょうか。