【ひふみアカデミー2023年2月】2023年1月度月次運用報告要約と個人の運用実績公開
投資信託「ひふみ」シリーズの運用報告会毎月開催されている様だけど、全部聴いている暇がないです。ひふみプラスやまるごとひふみを購入している私でも有益な情報になりますか?
この記事ではひふみアカデミーの要点を投資初心者にもわかりやすいように解説もつけてまとめていますので、投資信託「ひふみ」シリーズを継続したい方やこれから検討している方は参考にしてみて下さい。
当然、証券会社や銀行で購入できるひふみプラス・まるごとひふみ・ひふみワールド+・ひふみ年金の商品はこれから紹介する3銘柄が親ファンドなので参考になります。
- ひふみアカデミー2月運用報告会の要約
- 投資信託「ひふみ」シリーズ2023年1月の運用成績簡潔に
- 40代子育て世代の投資信託「ひふみ」シリーズ17ヶ月目の運用成績
- 投資信託「ひふみ」シリーズを保有する握力が付く
直販口座開設者にはひふみアカデミー資料がメールで送られてきます。相場が不安定な時はメールで状況報告してくれます。口座開設は無料です。以下のリンクより申し込み出来ますので是非検討してみてください。
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2023年2月度ひふみアカデミー月次運用報告会【2023年1月運用実績】まとめ
長々と動画視聴や記事を読んでいる暇はないよ。要点だけ伝えて欲しよ!
といった方もいらっしゃると思いますので私が独断と偏見でここだけは知ってもらいたいというポイントを抜粋しました。詳しい内容を見たい方は読み進めて下さい。
2023年2月度ひふみアカデミーの要約
- ひふみ投信:
1月はポートフォリオの中身を把握し、運用チームで 時価総額上位200企業のドラフト会議を実施した。中小型株は 「テンバガーハンター」2名選任した。
- ひふみワールド:
収益性の高い世の中を良くする企業にスパルタ的に集中投資38銘柄減らした。テック企業の落とし穴には注意が必要。
- ひふみらいと:
モーゲージ債を売却し一部国債に組み替えた。
- ひふみの夜会Q&Aコーナー:
・日本の大型株に投資をするとひふみ投信の外国株の比率は下がりますか?
・ひふみワールドでは銀行株は多く入れていないのでしょうか?
・海外投資家からみて日本の大企業の経営者若返りどうとらえている?
今月の運用報告のナビゲーターは経済調査室の橋本 裕一さんです。
司会の赤池さん曰く、橋本さんは難しいことをかみ砕いて話すことがとても上手な方だそうです。
ひふみ投信運用報告(ひふみプラス、ひふみ年金の参考になります)
本日のトークテーマ
- ひふみ投信:
成長路線に舵を切る大企業/割安になった成長株
ひふみワールド:
ポートフォリオを筋肉質化/「穴」探し
ひふみらいと:
利上げ終了間近?~主要中央銀行の転換局面
トークテーマのとおり、中長期的な運用方針は、大型株の優良企業を取りに行く。超割安株を根こそぎ買う。の2点になります。
ひふみ投信運用報告23年1月要約
- 1ヶ月運用成績ひふみ投信
2.74%ひふみプラス2.74%(TOPIX配当込4.42%) - 1月は
ポートフォリオの中身を把握 - 運用チームで
時価総額上位200企業のドラフト会議を実施 - 大型株を見極めて投資
- 大型株を調整銘柄と見ず儲けポイントとしてとらえる
- 超割安成長株を大量に底値買い
- 小型株の
成長株調査隊2名選任
FM復帰。ポートフォリオは大きく動かさず、中身を把握
藤野さんがファンドマネージャーに復帰した初月です。
様子見で中身を把握する程度で、銀行株を若干いじったくらいであまり売買はしなかったそうです。本格的に運用するのは2月以降だそうです。
今後の戦略や、ひふみをどのように改善するか、チームで議論
運用チームメンバー10人に時価総額上位200社の中から10社を独自で調査し選んできてもらう。
その中から3~5年単位で特にアウトパフォームしそうな銘柄を3社ずつ選んで行くというドラフト会議をしたそうです。
昔、アメトーーク!で放送していた、芸人ドラフト会議を好きで見ていましたが、そんな感じをイメージしました。
私はプロの芸人が選ぶ芸人ドラフト会議がとても好きだったので、大型企業ドラフト会議ら面白い試みだなと思いました。
日本の大企業で積極的な成長路線に舵を切っていく会社の見極めと投資
今までのひふみの戦略である大型株をほぼ無視した戦略から成長する大型株を見極め投資する戦略に変更するそうです。
今後は時価総額上位の会社が世界の会社に匹敵するような会社が出てくると思っているそうです。
その理由として以下の点を挙げておりました。
- 大会社の社長交代で若返り(トヨタ、ソニー、JR東海など)
- 人格者で優秀な社長が頭角してきた
- グローバルな投資家に揉まれ経営を考える経営者になってきた
未来志向の経営に変化
JR東海については1月の運用報告会でもお話されていました。決算資料にはリニア工事の現状や時代の変化に併せた車両の変更などとても未来を感じさせられる面白い資料でした。
【参考記事】日本の大企業にも変化の兆し、若い経営者の思考の変化(JR東海(東海旅客鉄道【9022】)
【JR東海決算資料】JR東海[9022]:令和5年3月期 第2四半期決算説明会資料
藤野さんがひふみ投信の投資方針についてのインタビューを受けた記事が日経新聞に掲載されておりました。
日経新聞記事よりレオスの藤野氏「大型株でも稼ぐ」「JTC」の変革に期待
ひふみ投信直近の保有銘柄、銀行銘柄の比率が高くなる
次に1月の保有銘柄上位を見てみましょう。
現金比率を7.26%まで落とし、日本電信電話(NTT)や三菱UFJFGなどの超大型内需バリュー株の比率が高くなってきております。
ひふみ投信大型株の比率は68%台まで上昇
次にひふみ投信の主な指標を月次レポートより抜粋した表より、大型株の比率を見てみましょう。
ひふみ投信 | 23年1月 | 22年12月 | 22年11月 | 22年10月 | 22年9月 | 22年8月 | 22年7月 | 22年6月 | 22年5月 | 22年4月 | 22年3月 | 22年2月 | 22年1月 |
騰落率 (年初来2.74%) | 2.74% | -3.57% | 1.26% | 0.2% | -4.18% | 1.95% | 2.14% | -3.04% | 0.54% | -4.01% | 4.38% | -0.94% | -11.70% |
現金比率 | 5.87% | 7.26% | 11.00% | 10.83% | 13.40% | 10.88% | 11.67% | 11.79% | 9.23% | 13.85% | 6.23% | 4.47% | 10.72% |
大型株 | 68.23% | 66.77% | 63.34% | 65.58% | 63.18% | 64.88% | 63.55% | 63.29% | 65.59% | 60.93% | 67.70% | 64.55% | 54.87% |
中小型株 | 24.22% | 24.15% | 23.97% | 21.53% | 21.10% | 21.93% | 22.66% | 22.64% | 22.69% | 22.73% | 23.57% | 28.20% | 31.35% |
超小型株 | 1.68% | 1.83% | 1.69% | 2.06% | 2.32% | 2.32% | 2.12% | 2.28% | 2.49% | 2.48% | 2.50% | 2.78% | 3.07% |
銘柄数 | 275 | 273 | 270 | 257 | 265 | 261 | 252 | 251 | 240 | 243 | 262 | 264 | 276 |
基準価額 | 55,250円 | 53,774円 | 55,766円 | 55,070円 | 53,054円 | 55,367円 | 54,309円 | 53,172円 | 54,837円 | 54,545円 | 56,821円 | 54,437円 | 54,955円 |
※大型株 :3,000億円以上
※中小型株:300億円以上3,000億円未満
※超小型株:300億円未満
確かに報告会で藤野さんが言った通り、2023年1月は68.23%と大型株の比率が高くなっています。
2022年1月は54.87%でしたので、この一年で13.36%上昇しました。
ひふみ投信の預かり資産は7,000憶円を超えてきているため、中小型株だけでは資金の行先がありません。当然大型株の組み入れが必要になってきます。
日本の大企業がグローバルに活躍する時が来れば、日本経済も好景気になり、お金が回り出し私たち一般庶民の懐事情も良くなります。
実際にその足音は聞こえ始めており、ユニクロは賃金を大幅に上昇の発表に加えてニトリHDも4.5%値上げなどリーディングカンパニーが相次ぎ賃上げに舵を切り出しました。
逆に、賃上げ据え置きや、下請け委託業者を安値で依頼する大企業は自然と淘汰される時が来る可能性があります。
ところで、私の会社の親会社はまだ賃上げ発表してないのです。いつかひふみが投資対象と見てくれるような企業になるべく、ミクロな面で私ができる範囲で頑張ろうと思っています。
大型株のドラフト会議などの戦略でオスの得意とする中小型の調査方法を大企業に当てはめて応用して、上手く行ったときの爆発力を考えると今からワクワクします。
超割安になった成長株を大量に底値買い
大企業の優良銘柄選定の方針と併せてもう一つ、ひふみの得意とする中小型株を取りに行く戦略を進めるそうです。
2022年グロース銘柄はめちゃくちゃ下がったそうです。素晴らしい会社でも誰も投資しようとしないので束になってめちゃくちゃ安くなっているそうです。
そこで、藤野さんはチャンスを逃すまいと、小型株から株価が10倍になる銘柄を発掘する「テンバガーハンター」2人任命したそうです。
私が推測するに恐らく以下の2人ではないかと考えております。
- 株式戦略部 森山 治紀さん
- ITに詳しくデータ分析に強い(オルタナティブデータ活用)。クオンツ分析とは違った定性的なビッグデータ(SNS・POSデータ等)から推奨銘柄を発掘したいと語っていました。
- 株式戦略部 松本 凌佳さん
- 企業調査を足で稼ぎコミュ力抜群の松本さん。取材していない銘柄を探そうと決意し森山さんのデータ分析結果から割り出された地方の企業に訪問し、力のある会社と感じて社長のオーラにビビったそうです。
松本さん紹介記事リンクはこちらです
【松本 凌佳(まつもと りょうが)さん】
【タネの投資について考えるオンライン懇親会で実際にお話ししました】
昨年末開催されたひふみアニュアルミーティング内で、お二方の見事な連携プレーで地方の面白い会社を発掘された事例が取り上げられておりました。
TwitterなどのSNSを分析したマーケティン戦略は企業でも必須になりつつあります。投資対象を考える上で定性的なデータを定量的に分析するなんて面白い発想ですよね。
データ面の定量的な分析、足で稼ぐ定性的な分析をお互いのスペシャルな部分を掛け合わせた時のシナジー効果は今後も期待できるます。
我が家のひふみ投信23年1月度運用実績は
ひふみ投信最後のパートは我が家の運用実績になります。少しずつですが損益率は上向いてきております。
ひふみ投信の1月の損益率は-1.16%でした。2022年3月から毎月10,000円に設定して投資する方針を固め、スポットで追加投資するスタイルにしました。12月は定期積立10,000円の他にボーナスから10,000円追加投資しました。
ひふみワールド運用報告(ひふみワールド+、ひふみワールド年金の参考になります)
本日のトークテーマ
ひふみ投信:
成長路線に舵を切る大企業/割安になった成長株
ひふみワールド:
ポートフォリオを筋肉質化/「穴」探し
ひふみらいと:
利上げ終了間近?~主要中央銀行の転換局面
初めにトークテーマのハイライトをお伝えします。湯浅さんのお話はとても独自性があり又本質を突いた内容が多いので聴く側としても熱くなって聴いてしまいます。湯浅さん珠玉の一言コーナーをお試しで書いてみました。
ラグジュアリーのところっていうのも永遠ではないんですよね。やっぱり呼吸をしなきゃいけないんです。
上がる時もあれば下がる時もある。相場は生き物、呼吸って良い表現ですね。
ひふみワールドの月次運用報告要約は以下のとおりです。
ひふみワールド運用報告23年1月要約
- 1ヶ月運用成績ひふみワールド
5.12%ひふみワールド+5.11% - 銘柄数を
38銘柄減らした - トルコ地震しかり想像しないことが起こる
- 収益性の高い世の中を良くする企業に
スパルタ的に集中投資 - S&P500でも業績が良い企業悪い企業半々
- 中国ゼロコロナ政策堅持から転換が早い
- ラグジュアリーも永遠ではない、呼吸をする
セミパブリックにも注視(学校・塾) - テック企業の落とし穴(経営陣のストックオプションによるところ)
ストックオプションってなんですか?
ストックオプションは役員や従業員が自社株をあらかじめ定められた価格で取得できる権利の事です。あらかじめ決められた期間内であれば、あらかじめ決められた価格で株式を購入できるので自社の株価が上昇した時に安い価格で株を購入していた株を売り抜けば利益になりますよね。
なるほど、だったら自社の株価を上げるために社長も従業員も頑張るもんね。
湯浅さんのお話から米国のセールスフォース(Salesforce)という具体例が出ましたが、米国の経営陣の報酬は業績連動型が多いのです。米国はストックオプションを採用している会社も多いのですが、日本の大会社の社長は業績連動型報酬制度を採用している企業が少なくサラリーマン社長なので成長の見込みが薄いとも言われています。
セールスフォース(Salesforce)の業績低迷はストックオプションの悪い面が出てしまいましたが、実際の企業と顧客を結ぶ顧客関係管理(CRM)システムは多くの企業で活用されていますので倒産するとかそういうことでは無いという事実があります。
直近保有上位10銘柄、38銘柄減らした理由とは
次に1月の組み入れ上位10銘柄構成を見てみましょう。
銘柄数も152まで絞り、上位銘柄も変化がありました。
私が知ってる銘柄が出てきました。4位のPALO ALTO NWRWORKS.INCです。NASDAQに上場している企業で、ネットワークに関するセキュリティサービスを提供する米国企業です。cisco社やFortiNet社に並んで世界のサイバーセキュリティ市場のシェアが高い企業で政府機関へのシステム提供もしている会社です。セミパブリックに近い企業ですね。
次にひふみワールドの主な指標を月次レポートより抜粋し表にしてみました。単月で見るよりも表にする事で変化が分かります。
ひふみワールド | 23年1月 | 22年12月 | 22年11月 | 22年10月 | 22年9月 | 22年8月 | 22年7月 | 22年6月 | 22年5月 | 22年4月 | 22年3月 | 22年2月 | 22年1月 |
騰落率 (年初来5.12%) | 5.12% | -6.13% | -2.60% | 10.08% | -6.01% | 1.01% | 4.09% | -3.24% | -0.29% | -5.08% | 6.14% | 0.34% | -10.99% |
現金比率 | 4.92% | 4.77% | 3.03% | 2.75% | 3.11% | 3.79% | 13.52% | 13.92% | 11.97% | 13.08% | 11.04% | 3.40% | 11.41% |
組入れ国比率ベスト5 1位 | アメリカ 66.68% | アメリカ 67.66% | アメリカ 68.35% | アメリカ 73.27% | アメリカ 73.11% | アメリカ 70.36% | アメリカ 61.57% | アメリカ 60.77% | アメリカ 62.66% | アメリカ 62.83% | アメリカ 64.63% | アメリカ 69.38% | アメリカ 61.70% |
組入れ国比率ベスト5 2位 | ドイツ 5.19% | フランス 4.57% | フランス 4.87% | フランス 3.19% | 中国 3.18% | 中国 3.37% | ドイツ 3.25% | ドイツ 3.42% | ドイツ 3.64% | ドイツ 3.55% | ドイツ 3.53% | ドイツ 4.52% | ドイツ 3.25% |
組入れ国比率ベスト5 3位 | 中国 4.18% | ドイツ 4.40% | ドイツ 4.32% | ドイツ 3.16% | フランス 2.61% | フランス 3.20% | フランス 2.95% | フランス 3.11% | フランス 3.19% | イギリス 2.30% | 中国 2.26% | 中国 2.98% | 中国 2.93% |
組入れ国比率ベスト5 4位 | スイス 3.78% | スイス 2.74% | スイス 2.73% | 中国 2.76% | ドイツ 2.53% | ドイツ 3.17% | 中国 2.52% | イギリス 2.43% | イギリス 2.55% | フランス 2.19% | イギリス 2.11% | イギリス 2.24% | フランス 2.32% |
組入れ国比率ベスト5 5位 | イタリア 2.06% | 中国 2.60% | 中国 2.53% | スイス 2.41% | スイス 2.35% | スイス 2.32% | イギリス 2.46% | スイス 2.42% | 中国 1.95% | オランダ 1.93% | オランダ 2.05% | フランス 2.16% | オランダ 2.00% |
銘柄数 | 152 | 190 | 198 | 207 | 207 | 211 | 202 | 197 | 194 | 194 | 191 | 201 | 197 |
基準価額 | 15,448円 | 14,695円 | 15,655円 | 16,073円 | 14,601円 | 15,534円 | 15,379円 | 14,775円 | 15,269円 | 15,314円 | 16,134円 | 15,201円 | 15,149円 |
ひふみワールドの開示されている組み入れ上位10か国から上位5か国を抜粋してみました。ゼロコロナ政策からの脱却を受けてなのか、中国が3位に浮上、逆にフランスが10位に落ちました。
ひふみワールドシリーズの詳細については以下の記事でまとめておりますので、是非読んでみてください。
我が家のひふみワールド1月度運用実績
ひふみワールドは2022年の1月からスタートしました。初月はある程度資金を入れ、その後は定期積立に切替て、3,500円で運用しています。ひふみワールドに投資して丁度1年になりました。1月までの損益率は0.04%でした。
ひふみらいと運用報告(まるごとひふみの参考になります)
本日のトークテーマ
ひふみ投信:
成長路線に舵を切る大企業/割安になった成長株
ひふみワールド:
ポートフォリオを筋肉質化/「穴」探し
ひふみらいと:
利上げ終了間近?~主要中央銀行の転換局面
ひふみグローバル債券マザーファンドについて報告
ひふみグローバル債券マザーファンド月次運用報告要約は以下のとおりです。
ひふみグローバル債券マザーファンド運用報告23年1月要約
- 1月運用成績1.51%
- モーゲージ債売却はスプレッドが縮まってきたので国債に組み替えた
- 米国はPIVOT(転換点)利上げ予測の最終局面と捉え金利リスク多め社債多めに持ちたい
- 欧州のインフレは落ち着かないので少なめに
- 日本国債はYCC修正(10年国債上限修正)の影響を受けない様に長い方をキープ
スプレッドって何ですか?
スプレッドの意味は相場の値段の開き、価格差、利回り差のことです。投資対象によって若干ニュアンスが変わるから難しいです。ここでいうスプレッドは国債との価格差になります。
モーゲージ債って何ですか?
住宅ローン(=モーゲージ)を担保として発行された債券の事です。住宅ローンを貸付した銀行はローン債権を持つ事になり、証券化する銀行に売却して投資家に販売する仕組みです。リーマンショックの引き金になったのも信用力の低い借用者に住宅ローンを組ませて複雑に債券化して格付けを高くしたことがきっかけだったんだ。
債券(福室さん)の話は高度すぎて素人に近い私は中々理解が及びません。
次にひふみライト(ひふみグローバル債券マザーファンド)の主な指標を月次レポートより抜粋し表にしてみました。単月で見るよりも表にする事で変化が分かります。
ひふらいと (ひふみグローバル債券マザーファンド) | 23年1月 | 22年12月 | 22年11月 | 22年10月 | 22年9月 | 22年8月 | 22年7月 | 22年6月 | 22年5月 | 22年4月 | 22年3月 | 22年2月 | 22年1月 |
騰落率 (年初来1.70%) | 1.70% | -1.86% | 1.07% | -0.74% | -3.62% | -1.35% | 1.91% | -2.43% | -0.67% | -1.99% | -0.37% | -1.35% | -1.96% |
現金比率 | 13.16% | 13.14% | 14.27% | 10.09% | 10.81% | 12.24% | 15.72% | 12.71% | 24.53% | 23.04% | 26.78% | 32.85% | 27.37% |
国債比率 | 52.05% | 49.19% | 50.56% | 50.57% | 50.75% | 50.82% | 48.39% | 48.11% | 47.84% | 47.76% | 47.08% | 54.84% | 58.22% |
住宅ローン担保証券比率 | 6.18% | 9.14% | 9.17% | 9.56% | 9.42% | 9.66% | 9.49% | 9.84% | 9.14% | 8.89% | 9.12% | 4.51% | 6.50% |
特殊債比率 | 2.85% | 2.81% | 2.78% | 2.93% | 2.90% | 2.76% | 2.69% | 5.46% | 5.03% | 7.76% | 7.43% | 6.94% | 5.40% |
社債比率 | 22.87% | 22.96% | 22.77% | 23.97% | 23.33% | 21.74% | 20.90% | 21.14% | 12.94% | 9.89% | 7.04% | 5.31% | 5.15% |
国際機関債比率 | 1.04% | 1.03% | 1.04% | 1.08% | 1.06% | 1.04% | 1.04% | 1.01% | 0.96% | 0.94% | 0.83% | 0.79% | 0.77% |
債券先物取引比率 | – | – | -2.36% | – | – | – | – | – | -2.16% | – | – | -6.06% | -3.40% |
地方債比率 | 1.84% | 1.72% | 1.78% | 1.79% | 1.74% | 1.74% | 1.77% | 1.72% | 1.72% | 1.71% | 1.72% | 0.83% | – |
資産別比率 海外債券/国内債券 | 65.76%/21.08% | 63.94%/22.92% | 64.45%/23.64% | 66.57%/23.34% | 65.92%/23.27% | 64.59%/23.18% | 61.80%/22.48% | 67.09%/20.20% | 57.44%/20.19% | データ無し | データ無し | データ無し | データ無し |
銘柄数 | 35 | 34 | 34 | 34 | 35 | 35 | 34 | 38 | 33 | 31 | 27 | 27 | 27 |
基準価額 | 9,034円 | 8,883円 | 9,051円 | 8,936円 | 8,977円 | 9,314円 | 9,441円 | 9,264円 | 9,495円 | 9,559円 | 9,753円 | 9,789円 | 9,923円 |
※種別比率・組入れ銘柄数はひふみグローバル債券より引用
※基準価格・騰落率はひふみらいとより引用
※ひふみらいとは、ひふみ投信マザーファンド・ひふみワールドファンドが各5%組み入れられております。
確かに住宅ローン担保証券(モーゲージ債)の比率が9.14%から6.18%に縮小していますね。モーゲージ債縮小分国債比率が49.19%から52.05%に上昇しています。
金利の情勢は日々刻刻と変化しているので、様々な要素を想定しながら組み入れ比率を変更しているのですね。
ひふみらいと、まるごとひふみについて
- ひふみらいと:1.70%
- まるごとひふみ15(株式15%):1.78%
- まるごとひふみ50(株式50%):2.55%
- まるごとひふみ100(株式100%):3.66%
- 債券が多い商品は比較的推移グラフは緩やか
ひふみグローバル債券マザーファンドの運用成績を受けて、ひふみ投信とひふみワールドの成績が。プラスに転じたため単月リターンはまるごとひふみ100が3.66%とまずまずの成績を収めました。
まるごとひふみファンドマネージャー岡田さんが株式市場の明るい兆しについてお話してくれました。
以下の表を見て下さい。世界の株価(前年比)とエコノミック・サプライズ指数の表になります。
色々な経済指標の事前予想と実際に公表される結果との違いを指数化した指数だそうです。結果が良ければプラス方向に、結果が悪ければマイナス方向に振れます。
- 世界の経済は思ったほど悪くない
- 表を見る限りエコノミック・サプライズ指数は22年プラスに転じている
- つまり景気は底堅い
- ウクライナ戦争や米国金利利上げでも株式前年比ー20%で済んでいる
少しでも明るい兆しが事実から確認できると受益者も安心して投資を継続できますね。
まるごとひふみシリーズについては以下の記事で詳しくまとめておりますので、是非読んでみてください。
我が家のひふみらいと23年1月度運用実績
2022年1月に新たにひふみらいとも運用開始しました。ひふみ投信、ひふみワールドより小額ですが、安定した長期運用を目指すのであれば、債券・国際への投資は必要と思い、運用開始しました。
3月からは債券、国際、通貨へも分散投資する意味で1500円積立設定に変更しました。損益率は-5.40%となりました。
37年分のデータを見ても22年度の債券市場は異常事態で、23年も金利は今だ上昇局面のためしばらくはこの流れが続くでしょう。
ひふみの夜会Q&Aコーナー
ひふみ直販ユーザーから毎回多数の質問に対して運営メンバーが真摯に応えるコーナーです。気になった質問をいくつかピックアップします。
今月は私の質問も採用されました。
【大質問1】ひふみ投信の運用について
シャンシャンさん:今たくさんチャンスがある時期で今選別しているところ。日本株の バランスとりながらやってくが比率がどうなるかはわからない。最終的には結果論になる。
渡邉さん:橋本と藤野のパートでお話した通り小型株も非常に安いものが多くなっているのでこれを増やしていく方針。
中小型株については「テンバガーハンター」のお二方に超期待します。
【大質問2】ひふみワールドについて
高橋さん:あまり銀行株は組み入れていない。日米の景況感と金融政策の違い。通常環境であれば金利上昇は銀行株には良い状況だが景気が悪くなっていく局面なので銀行資産の劣化が招くので積極的に組み入れる局面ではない。むしろ金利上昇のメリットを受ける保険株を組み入れている。
三宅さん:タカ派発言を想定していたが思っていた程では無かった。3月と5月に0.25%利上げが基本路線。背景には強烈な利上げと同時にQT政策という資産圧縮をやっている。
QT政策って何ですか?
投資初心者に難しい単語がたくさんでてきますよね。QT政策については運用報告のナビゲーター経済調査室の橋本 裕一さんが「ひふみラボ」で詳しく解説していますので確認してみて下さい。一言で言えば「市場に出回るお金を減らしていく」です。
「加速するQT(量的引き締め)で何が起きる?」
0.25%利上げが基本路線ってどういうこと?
米国の利上げ予想は元日経新聞後藤達也さん(@goto_finance)の表がとても分かりやすいので参考にしてみて下さい。様々な景気指数を見ながら金利上昇圧力を調整しつつリセッション(景気後退)しない様にソフトランディングを目指している状況です。いわばFRBは凄腕のパイロットなのです。
千葉さん:パウエルさんはディスインフレがピークアウトをほのめかし、他の方は思っていたよりタカ派。FRBの目的は「物価の安定と雇用の最大化」なので雇用統計が良くてインフレが落ち着くということは目的と整合性が取れている。
【大質問3】まるごとひふみについて
岡田さん:3つのファンドを固定比率で組入れ行うとやっているので各ファンドのファンドマネージャーやアナリストを信じて持っていただけるとありがたいです。
持ち続けるためには各ファンドの理念や運用方針を知ることがとても重要です。各ファンドマネージャーの話に納得感が無ければ解約すれば良いし納得できるなら持ち続ければよいと思います。ひふみは投資判断材料はこれでもかというくらい出しておりますので、投資は自己責任ですのでご自身で決定する事が非常に重要です。
岡田さん:債券版リーマンショックだったから。今後は戻りを取れるかにフォーカスしている。
未来は誰にもわからんのよー。なぜまるごとひふみシリーズのパフォーマンスが悪いかは以下の表を見ると納得です。下落の事実が腑に落ちれば保有する力も付きますね。
【大質問4】その他色々
わたくしの質問が採用されました!
シャンシャンさん:変わることは非常にいいことだが海外はもっと若い。若いうちにマネジメントを経験する必要がありもっと若返りする必要がある。
海外と比べると日本は色々遅れていますね。私の会社も30代マネージャーは本当に少ないです。シャンシャンさんありがとうございました。
本間さん:グローバル債券マザーファンドの福室部長の下で円や海外の金利分析しています。債券ファンドの認知活動もしている。
「金利」を制する者は「投資」を制す!本間さん債券の認知活動頑張ってください!
てのひらひふみ【ひふみ投信直販口座管理アプリ】
2022年11月30日に投資信託「ひふみ」シリーズ直販専用アプリがリリースしました。どなたでも気軽にアクセス管理できるようになりました。詳細記事をアップしましたので参考にしてみてください。
ひふみ投信の無料の口座開設はこちらから
口座開設方法が分からないという方はこちらをご覧ください。
ひふみアニュアルミーティング2022アーカイブ動画
投資信託「ひふみ」シリーズの一年間の振り返り報告会です。購入している全ての方々、これから購入を検討しようと思っている方々にとても関係のある重要な会合です。今年は私もリアル会場に参加し、運用メンバーの熱量を感じてきました。同じくひふみが大好きな方や謎の老人も登場する面白く読める記事にまとめています。時間が無い方に向けて5時間以上にも渡る報告会の要点を凝縮してお届けしますので最後まで読んでいただけると嬉しいです。
SBI証券iDeCoで「ひふみ年金」「ひふみワールド年金」運用始めました
1月からはiDeCoでひふみ年金、ひふみワールド年金も始める予定です。2銘柄共に、直販や証券会社で運用するよりも信託報酬は割安に設定されています。
信託報酬は直販の信託報酬(資産形成応援団を除く)よりも低いです。所得税控除、受け取り時控除の税制優遇を教授できる方であれば検討の余地はあります。投資信託「ひふみ」シリーズをiDeCoで運用するのであればSBI証券がおすすめです。
- 口座開設手数料
無料 - 運営管理手数料
無料 - 多彩な商品ラインナップ
アセットロケーションで運用先を考える
アクティブファンドは信託報酬が高いところが利用者に最初に敬遠されがちですが、税制優遇される枠で運用するのであればむしろ期待リターンが高い銘柄を選定したほうが有利になります。
以下の大江英樹さんのコラムがとても参考になりますのでよかったら参考にしてみてください。商品をどこで運用するかを決めることを、アセット・ロケーションと言うそうです。
まとめ
2023年2月度ひふみアカデミーの要約
- ひふみ投信:
1月はポートフォリオの中身を把握し、運用チームで 時価総額上位200企業のドラフト会議を実施した。中小型株は 「テンバガーハンター」2名選任した。
- ひふみワールド:
収益性の高い世の中を良くする企業にスパルタ的に集中投資38銘柄減らした。テック企業の落とし穴には注意が必要。
- ひふみらいと:
モーゲージ債を売却し一部国債に組み替えた。
- ひふみの夜会Q&Aコーナー:
・日本の大型株に投資をするとひふみ投信の外国株の比率は下がりますか?
・ひふみワールドでは銀行株は多く入れていないのでしょうか?
・海外投資家からみて日本の大企業の経営者若返りどうとらえている?
自身の投資哲学や運用方針を今一度しっかりと見つめて長期的な運用と未来への投資をしていきましょう。それではまた、来月の報告会でお会いしましょう。
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2022年12月の運用情報は以下の記事をご覧ください。
我が家の家計簿・投資実績・資産も公開しています。子育て世代の資産形成を試行錯誤しながら取り組んでいる過程を発信しています。失敗した内容も記事にしていますので参考になれば幸いです。
3年間の資産形成で得た役立つアイテムやサービスやアプリをまとめました。以下の記事からご覧ください。
※本記事は、特定の銘柄や投資方法を推奨するものではございません。くれぐれも投資は自己責任・自己判断でおねがいいたします。